2023.09.13
エクセル管理をやめたい組織必見!脱エクセルする4つの方法
「業務データのエクセル管理をやめたい」
「エクセルのデータが増えすぎて仕事の効率が悪くなったと感じる」
そう考えている人も多いのではないでしょうか。
エクセル管理は始めやすい一方で、何年も使い続けているとデメリットも増えてきます。
今回の記事では、エクセル管理をやめる「脱エクセル」をやるべき理由と、実際にやめる方法を解説します。失敗しないためのポイントも紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
1.なぜ企業は多くのデータをエクセル管理するのか
「エクセル管理をやめたい」という気持ちが強いと、エクセルのデメリットばかりが目につくかもしれません。ですが、エクセルによる管理にもメリットは存在します。
企業がエクセルでデータ管理をする理由として下記の3つが挙げられます。
- Officeの入ったWindowsのパソコンを買えば無料で使える
- 利用者が多いため、新しく採用した従業員もすぐに扱える可能性が高い
- マクロや関数でさまざまな機能を追加できる
こうした理由から、多くの日本企業でエクセルが使われています。
2.企業がエクセル管理をやめた方が良い4つの理由
エクセルによるデータ管理には、やはりデメリットも存在します。特に見過ごせないデメリットは以下の4点です。
1.データ量が多いと作業に時間がかかる
一つのブックに保存しているデータ量が増えると、表示に時間がかかります。毎日同じ作業をしていても、終わるまでにかかる時間は、少しずつ増えているかもしれません。
また、データが多ければ多いほどファイルの起動に時間がかかり、パソコンがフリーズする可能性も増えます。作業中にエクセルがフリーズすれば、大幅な時間のロスになります。
2.保存できるデータ量に上限がある
エクセルの1シートに保存できる行の上限は、約100万行です。
毎日売上データを入力している場合などは、比較的短期間で上限に達するでしょう。実際には100万行に達する前に表示が遅くなるため、もっと早い段階で新しいブックを作成する必要があります。
3.複数人で同時に作業できない
複数人が同じ表を使用したい場合、誰か一人が入力している間、他の人は終わるまで待つことになります。エクセルを利用する人が増えるほど、入力待ちの人が増え、業務の効率も低下します。
4.作業ミスが深刻な問題を起こす可能性がある
「誰のミスか分からないが、いつの間にかエクセルに正しい金額が表示されなくなっていた」というトラブルを経験したことはありませんか。もし気づかないまま業務を続けていたら、大きな問題となっていたかもしれません。
原因としては、エクセルで作業していた従業員が意図せず計算式を消してしまったことが考えられます。
このように、エクセルでの小さな作業ミスは会社全体に大きな影響を及ぼす恐れがあります。
3.エクセル管理をやめるべき4つのサイン
長期間エクセル管理を続けている企業では、下記のような状態が起きている可能性があります。当てはまるものがある場合には、新しいツールへの移行を検討しましょう。
- 必要なデータの表示に時間がかかる
- 他の人の入力が終わるまで待っている時間が長い
- 似たような表がたくさんあり、どれが最新版か分からない
- エクセルのトラブルへの対処を詳しい人に頼っている
1.と2.は、エクセルによって無駄な時間が増えている証拠です。新しいツールに移行して、余計な待ち時間をなくしましょう。
3.は、他の人の入力を待っている間、ひとまず自分のパソコンで作業するためにコピーした表が増えてしまった状態です。こうした表がたくさんあると、どれが最新版か確認するだけで時間がかかります。
また、多くの従業員のパソコンに似たような表がある場合、本当にすべてのデータが本来の表に反映されているかも確認しなければなりません。
4.は属人化と呼ばれる状態です。エクセルに詳しい人が休みや退職となった場合、急なトラブルに対応できず業務が滞る恐れがあります。業務そのものがストップするリスクを減らすためにも、属人化から脱却しましょう。
4.エクセル管理をやめる方法
脱エクセルを行うための具体的な手順を紹介します。
1.エクセル管理をやめる業務を決める
まずは「エクセル管理をやめるべき4つのサイン」を見ながら、特に改善したい課題を絞り込みます。
実際にエクセル管理に関わっている従業員にも話を聞き、どんなことで困っているのか、どこに時間がかかっているのかなどの情報を集めましょう。
2.エクセルの代わりに使用するツールを決める
次に、絞り込んだ課題を解決できるツールを探します。下記のような、特定の業務内容に適したツールの検討もおすすめです。
顧客管理システム
在庫管理システム
プロジェクト管理ツール
会計ツール
この他に、企業経営に必要な情報を総合的に管理できるERP(Enterprise Resources Planning)と呼ばれるシステムも存在します。ERPを導入すると、日々の売上や在庫などのデータを、企業戦略を立てるための材料としてすぐに使うことが可能です。
選択肢が多く、自社だけで決めることが難しい場合には、IT化や業務効率化が得意な業者に相談すると良いでしょう。
3.新ツール導入に合わせルールを作る
使いたいツールが決まったら、導入に合わせて、運用ルールも作りましょう。このとき大切なことは、従業員の意見を聞きながらルール作りを進めることです。
中には、使い慣れたエクセルをやめることに不安を感じている人もいるかもしれません。脱エクセルを行う必要性を従業員と共有しながら、ルールを作っていきましょう。
また、部門間でのルール統一も忘れないでください。例えば、顧客の住所を入力する際、数字は半角と全角のどちらを使っていますか。部門によってルールが異なっている可能性もあります。
ルールが統一されていないと、脱エクセルに成功しても管理効率が上がりません。この機会に社内で統一するよう心がけてください。
4.ルールが守られているかチェックする
ツール導入後は、作成したルールが守られているかを確認してください。導入直後は守られていたルールも、時間の経過と共におろそかにされてしまう可能性があります。
ルールを守るよう指導するだけでなく、必要に応じてルール自体の見直しも検討しましょう。
5.脱エクセルで失敗しないためのポイント
脱エクセルといっても、エクセルの使用を完全にやめる必要はありません。「エクセル管理をやめるべき4つのサイン」に当てはまらず、作業効率が下がっていない場合は、今まで通りエクセルを使用することも考えましょう。
そして、エクセルの代わりに新ツールを導入すれば、その分の費用がかかります。また、新ツールへの移行完了までには、ツールを比較・検討する時間や、従業員が操作に慣れるまでの時間も必要です。
これらの手間や費用をかけてまで脱エクセルを行う必要があるのか、冷静に検討してください。
6.脱エクセルをスムーズに行うならプロに相談を
株式会社トントンは、脱エクセル実現のサポートにも対応しています。
「エクセルをやめたいが、代わりのツールとして何を導入すべきか分からない」と悩んでいる場合も、お気軽にご相談ください。
また、業種や業務内容に合わせたツールのカスタマイズも可能です。「どうしてもこの機能はないと困る」という要望がありましたら、ぜひお申し付けください。
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