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DX化(ソフト)

2024.06.27

ChatGPTのセキュリティリスクとは?AI活用による5つの懸念点と対策

生成AIの進化は驚異的であり、なかでもOpenAI社が開発したChatGPTは今や世界中で多くのユーザーを獲得しています。企業においても認知度は高まっており、業務効率化や情報収集の迅速化、人件費をはじめとしたコスト削減などが期待されています。

積極的にデジタル化に取り組む企業のなかには、ChatGPTを業務に活用しているところもあります。上手く活用するためには、従業員のITリテラシーを高める教育や研修は欠かせません。ただし、同時に従業員が業務に使用する場合、注意しなければいけないセキュリティリスクがあります。

本記事では、ChatGPTの安全性についてや、5つのセキュリティリスク、それらへの効果的な対策について詳しく解説していきます。

ChatGPTで起きたセキュリティ問題

ChatGPTはユーザーが提供する情報を学習データとして利用し、その情報に基づいて回答を行うため、情報の信ぴょう性や正確性は完全とは言えません。また、セキュリティリスクも存在し、過去には情報漏えいの事例も報告されています。

例えば、2023年3月末にはOpenAIのセキュリティ事故により、有料サービスの「ChatGPT Plus」で加入者の個人情報の漏えいが起きています。

ChatGPTは便利なサービスですが、そのセキュリティや情報の正確性については注意が必要です。

ChatGPTはまだまだ絶対に安全とは言えない

ChatGPTの自然言語処理AIのGPTの種類は、どんどん進化しており「GPT-3.5」・「GPT-4.0」・「GPT-4o」が主に使われています。最新のAIモデル「GPT-4o」は性能が大幅に向上していますが、一方でChatGPTは多くのセキュリティリスクにさらされており、その安全性には依然として疑問があります。

ChatGPTで考えられる5つのセキュリティリスク

ここまでで、ChatGPTの主な種類や安全性についてお伝えしてきました。企業の業務に非常に役立つITツールですが、安全性は高いとは言えず、セキュリティリスクの懸念も存在します。

次の項目では、ChatGPTの5つのセキュリティリスクをお伝えしていきます。

1.第三者による不正アクセス

ChatGPTを利用していると、第三者による不正アクセスのリスクがあります。不正アクセスは悪意のある第三者がシステムに侵入して、企業の重要な機密情報や個人情報を盗んだり、システムを不正に操作したりする行為です。例えば、ユーザーが個人情報をChatGPTに提供した場合、その情報が不正アクセスによって漏洩する可能性があります。

2.情報漏えい

ChatGPTはユーザーが入力した情報を学習データとして活用し、それに基づいて応答を生成します。企業のもつ個人情報や機密情報をChatGPTに提供することで、その情報が学習データとして活用され、別の利用者への情報漏えいに繋がるリスクがあります。そのため、データの暗号化やアクセス権限の管理など、情報漏えいを防ぐための厳重なセキュリティ対策が必要です。

3.サイバー攻撃の被害

ChatGPTはオンライン環境での使用により、インターネット経由でユーザーの質問に回答しますが、その際にサイバー攻撃の被害を受ける恐れがあります。例えば、DDoS攻撃やマルウェア感染、フィッシング攻撃などです。これらの攻撃によってサービスが中断したり、データが損失したりする可能性があります。

4.生成AI依存による業務ミスの誘発

ChatGPTは高度なAIですが、過度に依存するとAIの誤った出力に基づいて業務ミスを誘発する恐れがあります。例えば、業務に活用したら回答を完全に信用せずに、情報のエビデンスをチェックするなどが大切です。AIの限界を理解してChatGPTは誤った情報を、提供する可能性があると思い、最終的には人間の判断が重要です。

5.開発元のOpenAI側による事故や被害

開発元のOpenAI側に何らかの事故や被害が発生した場合、それがChatGPTのサービスに影響を与える可能性があります。OpenAI側はシステムの安全性に責任を持っていますが、セキュリティ事故を完全に防げるわけではありません。そのため、ChatGPTのサービスが一時的に利用できなくなったり、復旧までに時間がかかったりする場合があるということを、理解しておきましょう。

ChatGPT活用時のセキュリティ対策

ChatGPTを利用する際には、5つのセキュリティリスクがあることをお伝えしてきました。次に、セキュリティリスクに対する対策は、どのようなものがあるのか疑問に思うのではないでしょうか。

次の項目では、ChatGPTを活用する際の5つのセキュリティ対策をお伝えしていきます。

1.アクセス権限を厳重に管理する

アクセス権限の厳重な管理は、不正アクセスや情報漏えいを防ぐために不可欠です。ユーザーのプライバシーが保護されるため、情報漏えいのリスクが軽減されます。例えば、特定のユーザーやグループだけが、ChatGPTを使用できるように設定することで、情報の不適切な利用や情報漏えいを防げます。

2.利用するユーザーのITリテラシー教育を行う

企業でChatGPTを導入しても、従業員のITリテラシーが高くなければ、セキュリティ事故が起きる可能性があります。利用者にITリテラシーを高める教育・研修を行うことが大切です。例えば、適切な使用方法を教育したり、サイバー攻撃のリスクなどを教えたりして、ITリテラシーやセキュリティ意識を高めます。

3.明確なガイドラインとポリシーの作成をする

ChatGPTを企業で使用するのであれば、従業員に対しての明確なガイドラインとポリシーの作成が重要です。明確なガイドラインとポリシーを作成して、従業員に周知徹底させることが求められます。例えば、ユーザーがChatGPTに提供する情報の種類や範囲、使用目的を明確に定義するなどです。

4.定期的なAIの活用方法の見直し

テクノロジーやIT技術は日々進化しているため、セキュリティの脅威も変化します。そのため、活用方法を定期的に見直して、最新のセキュリティ対策を実施することが大切です。例えば、ChatGPTのアップデートに伴う新機能の導入や、新たに発見されたセキュリティリスクに対する対策などを、定期的に見直すことが重要です。定期的なAIの活用方法の見直しにより、企業のデータとシステムの安全性を高められます。

5.DLPを活用する

データロス防止(DLP)ツールを活用することで、ChatGPTを通じて送信されるデータの安全性を向上させることができます。DLPはデータの流れを監視し、重要なデータの情報漏えいを未然に防ぐ仕組みです。例えば、金融機関のなかにはDLPソリューションを導入して、従業員が機密情報を外部へ誤送信しないように、対策しているところもあります。

まとめ

ChatGPTはOpenAI社が開発している「GPT」という、自然言語処理AIを用いた生成系のAIチャットサービスです。ユーザーがテキストボックスに質問を入力することで、AIが自然な文章で答えてくれます。企業の業務効率化や生産性の向上に役立つITツールです。しかし、安全性は完全ではなく多くのセキュリティリスクがあるため、活用する際は注意が必要です。

  1. アクセス権限を厳重に管理する
  2. 利用するユーザーのITリテラシー教育を行う
  3. 明確なガイドラインとポリシーの作成をする
  4. 定期的なAIの活用方法の見直し
  5. DLPを活用する

ChatGPTの性能を最大限に活かしつつ、リスクを最小限に抑えるためには、5つのセキュリティ対策が重要です。

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