2023.07.26
PaaSとは?導入メリットやデメリットなどをわかりやすく解説!
「PaaSってどんなサービス?」
「PaaSを導入するメリットやデメリットを知りたい」
上記のような疑問を抱える企業様も多いのではないでしょうか。
PaaSを導入すると、アプリケーションの実行に必要な開発環境が用意されているので、すぐに開発を始められます。また、費用は使用した分しか発生しないので、コストを抑えることも可能です。
本記事では、PaaSのメリットやデメリットなどをわかりやすく解説します。PaaSの導入をお考えの企業様は、ぜひ参考にしてください。
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▼目次
1.PaaSとは?
PaaSは、アプリケーションが動作するために必要なプラットフォーム(※1)をクラウドで提供するサービスです。
大規模なデータセンターに、アプリケーションを稼動するためのサーバシステムやOSなどのプラットフォームが用意され、ユーザがプラットフォーム上で開発を行うことができます。
PaaSを導入すればアプリ開発に必要な環境が提供されるため、開発環境の構築に必要な機器の設置にかかる費用や時間の削減が可能です。
(※1)サーバー・ネットワーク・OSなどです。
PaaSの主なクラウドサービスは下記のとおりです。
- Amazon Web Services
- Microsoft Azure
- Google Cloud Platform(GCP)
Amazon Web Servicesは、通販で有名なAmazonが提供するクラウドサービスです。サービス期間が長く実績が豊富であり、さまざまな機能の提供を受けられます。「AWS Elastic Beanstalk」の機能を利用すれば、Java、PHPなどを使用して開発したアプリケーションの管理が可能です。
Microsoft Azureは、Microsoftが提供するサービスです。Azure では、サーバー・ネットワークなどの IaaS や、データベース、データ分析 などのPaaS を中心に多くのサービスを提供しています。Azureを利用すれば、オフィス以外で業務ができるため、リモートワークを実現できます。
リモートワークをするには、下記のサービスが必要です。
- Azure Virtual Desktop
- Windows365
また、Azure はデータの保護・セキュリティ管理に重点を置いており、アクセスキー・暗号化・多要素認証などのさまざまな対策が行えます。
GCPは、検索エンジンやメールサービスなどを提供しているGoogleのサービスです。GCPを利用すれば社外からアクセスできたり、資料を電子化できたりするため、オフライン環境で業務の効率化ができます。さらに、Cloud Dataflowを使用すると、社内システムを連携させることが可能です。システムごとにデータを入力する作業は不要となり、一元管理ができるので業務効率が高まります。
オンプレミスサーバーとの違い
PaaSとオンプレミスサーバーの大きな違いは、サーバーです。
PaaSはサーバーがすでに用意されているので、面倒な開発環境を整える必要がありません。開発に必要なサーバーを購入する必要がないため、初期費用を抑えられます。
一方でオンプレミスサーバーは、自社で管理をしているサーバーであり、購入費が高額です。
また、PaaSはセキュリティやコンプライアンスに対応しています。一方でオンプレミスサーバーでは、セキュリティやコンプライアンスを自社で対応するには難しいです。
さらに、オンプレミスサーバーは、自由にカスタマイズができますが、PaaSはあらかじめ使用したものしか利用できない違いもあります。
SaaS・IaaS・PaaSの違いとは?
SaaS・IaaS・PaaSを比較すると、提供するリソースが「インフラ層」「ミドルウェア層」「アプリケーション層」であるかによる違いがあります。
SaaSは、サービスに登録するだけでアプリケーションを動かすことが可能です。
一方で、PaaSでは自社でアプリケーションの配備が必要になります。また、IaaSでは自社で環境構築とアプリケーションの配備が必要です。
特徴 | 具体的な提供サービス | |
IaaS | システムの構築に必要なインフラをクラウド上で提供する | 仮想サーバー 仮想ネットワーク |
PaaS | IaaSにプラスしてOSやミドルウェアまで提供 | 開発環境 データベース |
SaaS | アプリケーションやソフトウェアをクラウド上で提供 | メールサービス 会計ソフト ビジネスチャット |
2.PaaSを導入する3つのメリット
PaaSを導入するメリットは、下記の3つです。
- すぐに開発を始められる
- 初期費用を抑えられる
- 運用コストを削減できる
ひとつずつ見ていきましょう。
すぐに開発を始められる
自社で新しいWebサービスを開始しようとする場合、自前でサーバーやデータベースを用意するとなると、設定や環境構築に時間とコストがかかります。
しかしPaaSを導入すると、必要なインフラストラクチャーはクラウド上にすでに用意されており、そのうえで直接アプリケーションの開発に取り組むことが可能です。そのため、すぐに開発を始められます。
たとえば、自社でECサイトを立ち上げる際に、PaaSを利用すればインフラの設計や管理が不要であるため、ECサイトの開発に集中できるメリットがあります。
初期費用を抑えられる
自社で全てのITインフラを構築する場合は、サーバーやネットワーク機器の購入、設置スペースや電気供給のための設備投資の費用が必要です。
しかしPaaSを導入すれば、サーバーなどの機器や OS を購入する必要がないため、初期費用を抑えられます。プラットフォームを提供してもらえば、最小限の初期投資で開発を始められます。
また、インターネット環境さえあれば、すぐに開発に取り掛かることも可能です。余計なところにお金をかけずに済むため、別の事業に資金を費やすことができます。
運用コストを削減できる
機器を設置する場所代やインフラを運用するための人件費を削減できます。
PaaSはクラウドで提供されるサービスであるため、トラブルへの対応は事業者が行ってくれます。そのため、自社で運用の知識を持った人を雇う必要はありません。
自社アプリケーションを開発しても、ビジネスでうまくいかない場合があります。
万が一、事業として軌道に乗らなかった場合の費用を抑えられるのはPaaSの大きなメリットです。
3.PaaSを導入する2つのデメリット
PaaSを導入するデメリットは、下記の2つです。
- セキュリティが不安
- 自由度が低い
ひとつずつ見ていきましょう。
セキュリティが不安
PaaSを導入する際には「セキュリティ対策」に気を使っている業者であるか確認しましょう。
PaaSはインターネットを介して提供されるサービスであるため、自社でゼロからシステム構築をする場合と比較すると、セキュリティ面に不安を感じやすいです。
セキュリティ面に関しては、クラウドを提供している事業者側に委ねられています。
PaaSの事業者側でウイルスが入り込んで、システムが乗っ取られると事業者は全ての権限を失い、個人情報の流出につながってしまいます。
業者に依頼するときには、どのようなリスクがあり、どのように対策をしていけばよいのか確認しておきましょう。
自由度が低い
PaaSはオンプレミスやIaaSと比較すると、開発環境の自由度が低いデメリットがあります。
ストレージ・CPU・ミドルウェアなど開発に関わるインフラ環境を自由に選択ができません。開発環境に関する自由度が低いため、特別な製品をインストールできなければ、自社が希望する環境にできない可能性があります。
自由度の高さや柔軟なカスタマイズを重視する場合は、IaaSの方が向いています。
時間や手間がかかる環境構築を省いて、すぐに開発に取り掛かりたいならPaaSの導入を検討しましょう。
4.PaaSの3つの機能
PaaSの機能は、下記の3つです。
- アプリケーションの設計・開発を支援する機能
- ミドルウェア機能
- アプリケーションのライフサイクル機能
ひとつずつ見ていきましょう。
アプリケーションの設計・開発を支援する機能
PaaSは、「開発環境」と「開発ツール」のどちらも提供してくれるサービスです。
また、コードの編集や記述、フレームワーク利用のためのツールを提供したり、ソースコードの共有、アプリケーションの構築・統合する機能が備わっていたりします。
下記のような言語のサポートが可能です。
- Java、Pythonなどのプログラミング言語
- HTML、CSS、JavaScriptなどのフロントエンド言語
今では、ノーコードで開発できる機能が備わっているサービスもあります。
他には、アプリケーションの機能を事前にテストして、問題点を診断する機能を提供しています。
ミドルウェア機能
ミドルウェアは、アプリケーションとOSの中間に存在するソフトウェアです。
特別な処理を行うことができるので、サーバーとのやり取りなどを担います。また、API接続ができて、アプリケーション開発中に他のクラウドサービスの機能を連携させることが可能です。
データベースの管理やデータバックアップなどアプリケーションに必要な機能が搭載されています。
アプリケーションのライフサイクル機能
アプリケーションのライフサイクル機能は、下記の表にまとめています。
機能 | 提供内容 |
ライフサイクル管理 | Webアプリケーションの作成であるテスト→展開→管理→更新を一元管理 |
自動スケーリング機能 | データを必要に応じて拡大・縮小するツールを提供 |
ストレージの提供 | 多くの種類のデータをスケーラブルに扱えるクラウドストレージを提供 |
ネットワーク機能の提供 | プロビジョニング、コンテンツ配信、負荷分散などが行えるネットワーク機能を提供 |
アプリケーションライフサイクル管理のツールは、開発チームとテストチームがプロジェクト戦略を計画するのに役立ちます。
5.PaaSを導入する際の3つの注意点
PaaSを導入する際の注意点は、下記の3つです。
- セキュリティ対策に気を使う
- 料金形態や利用方法が合っているか
- サポート体制が整っているか
ひとつずつ見ていきましょう。
セキュリティ対策に気を使う
PaaSを導入する際には、セキュリティ対策を考えておくと良いです。
PaaSはクラウドコンピューティング技術を用いているので、セキュリティ対策が必要です。ベンダ側からウイルスが入り込むと、開発内容などの情報流出につながる場合があります。機密情報の漏えいが起こると、企業への信頼を損なってしまいます。
ベンダ側のセキュリティは問題ないかもしっかりと確認しておきましょう。
料金形態や利用方法が合っているか
PaaSには、従量課金制と定額制の料金形態があり、サーバ数・プラットホーム接続時間など具体的な指標に基づいて課金がされます。
ニーズが自社に合っていても料金形態が合わなければ、導入後に失敗する可能性が高いです。
PaaSを導入する前に初期費用はどのくらいなのか、どういう仕組みで課金されていくかなどを確認しておきましょう。
サポート体制が整っているか
PaaSを導入する際には、サポート体制が充実しているかが重要です。
クラウドサービスは、仮想サーバーを利用するのでセキュリティ面への責任の所在が明確になっていません。
万が一、トラブルが起きてもアフターサービスを断られてしまう可能性もあります。PaaSを導入する前に、サポート体制が整っているか確認しておきましょう。
6.まとめ◆ITサービスの違いを理解しよう
本記事では、PaaSのメリットやデメリットなどをわかりやすく解説しました。
PaaSは、アプリケーションが動作するために必要なプラットフォームをクラウドで提供するサービスです。
開発に必要な環境が用意されているため、すぐに開発に取り掛かれるメリットがあります。
また、サーバーなどの機器や OS を購入する必要がないため、初期費用を抑えられます。
ただし、PaaSは開発環境に関する自由度が低いため、自由度の高さを求めるならIaaSなどのサービスを導入した方が良いです。
PaaSのメリットやデメリットを考えたうえで、導入するか検討しましょう。
社内データの管理方法に不安はありませんか?
もしも今現在、
- 非常時に備えた社内データの管理ができていない
- オンライン、IT、ペーパレスなどよくわからない
- デジタル化の波に遅れないよう、社内の体制・仕事のやり方を見直したい
上記のようなお困りごとがありましたら、トントンへご相談ください。
株式会社トントンでは、OA事務機器の事、ファイル管理やネットワーク構築、ネットワークセキュリティ、ペーパレス化の検討など、オフィスにまつわる環境整備やデジタル化をサポート。現在の課題をヒアリングしたうえで、貴社の予算や要望に合わせた最適なプランニングを行います。
「こんなことも相談できるのかな?」といった些細なお困りごとでも構いません。まずはお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。
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