2024.05.20
会社メンバーのパスワード管理どうしていますか?安全なパスワード管理方法を解説
パソコンやスマホ、タブレットなどのデバイスを使用し、インターネットを介して業務を進めている企業は、常にセキュリティ脅威にさらされています。外部からインターネットを介して悪意のある第三者からの攻撃、コンピュータウイルスによるサイバー攻撃などで、情報漏えいする恐れや、内部者による不正や情報漏えいの危険性もあります。
企業におけるセキュリティ脅威は、外部と内部による犯行があるため両方に気をつけなければいけません。企業の大切な機密情報やデータを守るためには、強固なセキュリティ対策を行うことが重要ですが、その中の1つにパスワードやIDの管理があります。
この記事では、企業のセキュリティ脅威と対策の重要性や、7つのおすすめパスワード管理方法などについて解説していきます。
企業が抱えるセキュリティ脅威のリスク
企業が抱えるセキュリティ脅威のリスクは、外部による脅威と内部の脅威の2つに大きく分けられます。外部による脅威は、インターネットを介して悪意のある第三者やコンピュータウイルスによる被害で、内部の脅威は従業員による内部犯行やヒューマンエラーなどがあります。
パソコンやスマホ、タブレットなどのデバイスを使用する際、強固なセキュリティ対策を行っていないと大切な企業情報が流出して失われる恐れや、会社の信用も失いかねません。情報セキュリティが甘いと、社内と外部の両方から被害を受ける可能性があるため注意が必要です。悪意のある第三者やサイバー攻撃により、企業情報の漏えい・削除・窃取・改ざん・破壊などの被害に遭う危険性があります。
サイバー攻撃から企業の機密情報、顧客や従業員の個人情報を守るためには、強力なセキュリティの確保が欠かせません。総務省が公表している「令和5年版情報通信白書」によると、サイバー攻撃は2015年から増加傾向です。例えば、2022年中の不正アクセス行為の違反件数は522件で、前年と比較して93件増加しています。
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企業のセキュリティ対策の重要性
万が一、セキュリティ脅威にさらされると、自社の被害だけではなく顧客や取引先など、影響は広範囲に渡る恐れがあります。セキュリティソフトを導入するなどして、悪意のある第三者やサイバー攻撃の被害を未然に防ぐことも大切ですが、それだけでは不十分です。
セキュリティ脅威のリスクを最小限に抑えるためには、強固なセキュリティ対策が重要となってくるのですが、最も簡単にできる対策としてID・パスワードの管理方法を見直して、企業の大切な機密情報やデータを守ることをおすすめします。
パスワードの使いまわしは要注意
企業のなかには長年デバイスを使用し続けていてずっと同じID・パスワードを使い回しているところもあるのではないでしょうか。セキュリティ脅威のリスクを考えるならば、デバイスを扱う従業員一人ひとりに異なるID・パスワードを付与して管理すべきです。
しかしながら、現実的にはID・パスワードを増やしすぎると、管理やログインに手間がかかるため使い回しした方が楽ですから、重い腰が上がらない企業もあるでしょう。
危険なパスワード管理方法
企業のセキュリティ対策として最も取り組みやすいパスワードの管理ですが、使い回し以外にも危険な管理方法があります。
例えば、個人情報を含む文字列(自分や家族の名前・住所・誕生日・企業名)を、パスワードに設定していると、悪意のある第三者から個人が特定された時に、推測や解読されて被害を受ける恐れがあります。パスワードを「12345」など、簡単な文字列や6文字以下に設定するのも、推測や解読されやすく危険な管理方法です。
企業におすすめな7つのパスワード管理方法
ここまでで、企業が抱えるセキュリティ脅威のリスクについてや、セキュリティ対策とパスワードを管理する重要性をお伝えしてきました。パソコンやタブレットなどのデバイスを使用して、業務に取り組んでいる企業なら、当たり前のように行っているセキュリティ対策がパスワードの管理でしょう。
上記でお伝えした危険なパスワード管理方法を行っている企業は、下記で解説するセキュリティ対策を参考にして今一度、パスワードの管理方法を見直しましょう。
次章では、企業のセキュリティ対策として、おすすめのパスワード管理方法を解説します。
- 推測されにくいパスワードを作成する
- シングルサインオンを活用する
- 二段階認証を設定する
- 画像や顔認証を設定する
- アクセス権限を設定する
- IT資産管理ツールの導入でセキュリティやコンプライアンスを強化する
- 多要素認証ツールの活用でセキュリティ強化をする
1.推測されにくいパスワードを作成する
パスワードにシンプルすぎる文字列が設定されていると、推測や解読されやすくなります。ローマ字の大文字と小文字を混在させて、なおかつ数字を含めた長い文字列で設定するなど、推測されにくいパスワードを作成することが大切です。
例えば、二段階認証としてワンタイムパスワードを利用しても良いでしょう。一定時間が経過するとパスワードが変更され、使い捨てできるようになっています。
2.シングルサインオンを活用する
企業によっては業務で複数のクラウドサービスを利用しているところもあるでしょう。業務で管理するID・パスワードの数が増えれば増えるほど、流出のリスクが高まり管理する労力も増えます。
シングルサインオンを導入して活用すれば、一度のID・パスワードの認証だけで色々な、クラウドサービスを利用できるので便利です。
3.二段階認証を設定する
セキュリティ脅威からデバイスや企業情報を守るために、二段階認証を設定することも重要です。二段階認証は色々な組み合わせがありますが、例えば事前に電話番号やメールアドレスを登録しておき、ログインする時に登録した連絡先に2つ目のパスワードや、認証コードをスマホにSMS送信してセキュリティの二重化を行うなどです。
4.画像や顔認証を設定する
デバイスのパスワードは文字列だけしか設定できないわけではありません。使用するシステムツールによっては、文字列以外にも画像認証や生体認証(顔・指紋・網膜・虹彩)などを使ったセキュリティ対策が可能です。セキュリティを強固にするならば、パスワード設定で文字列の他に画像認識や生体認証を組み合わせてみても良いでしょう。
5.アクセス権限を設定する
大切な企業情報を守るために、デバイスのアクセス権限の設定と管理を適切に行うことが重要です。会社で使うデバイスに誰でもアクセスできると、個人情報・企業情報などの重要なデータの漏えいや、悪用されるリスクが高くなります。
代表的なITツールを紹介しますと、例えば、グーグルドキュメントを使用するなら、共有コマンドをクリックして、アクセスできるユーザーを切り替えることで、管理者以外にアクセス権限の付与が可能です。
6.多要素認証ツールの活用でセキュリティ強化をする
多要素認証ツールの活用は、セキュリティを強化する有効な手段です。例えば、従業員の多くが多要素認証を利用して、システムにアクセスする場合、ログインが簡単なワンタイムパスワードを認証方法に採用するなどです。様々な種類のMFAツールがあり認証方法もそれぞれ異なります。そのため、自社の目的やニーズに合ったものを選び、かつ利便性を低下させないようにするのが選び方のポイントです。
7.IT資産管理ツールの導入でセキュリティやコンプライアンスを強化する
企業の機密情報や、顧客の個人情報の漏えいやサイバー攻撃を防ぐためには、IT資産の適切な管理も重要です。IT資産管理は、主にコンプライアンス強化とセキュリティ対策を目的として行われます。クラウド型のIT資産管理ツールを活用すると、コンプライアンスやセキュリティの強化だけではなく、IT資産の自動化や業務効率化が可能です。IT資産管理ツールには、パスワードポリシーによるパスワード強度の設定や、2要素認証などで安全にパスワードを管理できるものがあります。
まとめ
パソコンやタブレットなどのデバイスを、業務で使用する企業が増えています。デジタル化に対応した企業が行う、情報セキュリティ対策は色々ありますが、その中でも初歩的で最も簡単なものがパスワードの管理です。
悪意のある第三者からの攻撃や、コンピュータウイルスなどのサイバー攻撃も年々、巧妙かつ複雑化しているため、危険なパスワード管理方法を行っているところは、セキュリティを突破され被害を受ける恐れがあります。
- 推測されにくいパスワードを作成する
- シングルサインオンを活用する
- 二段階認証を設定する
- 画像や顔認証を設定する
- アクセス権限を設定する
- 多要素認証ツールの活用でセキュリティ強化をする
- IT資産管理ツールの導入でセキュリティやコンプライアンスを強化する
上記のパスワード管理方法やセキュリティ対策を行い、セキュリティを強固にして企業の大切な機密情報やデータを守っていきましょう。
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