2023.10.18
中小企業がDXを進めるには?反対意見への対処方法も紹介
「自社もDXをやるべきか迷っている。しかし本当に必要なのだろうか」
「DXを推進すると言ったら、従業員に反対されそうだ。どう対処すればいいのか」
他社との競争で負けないために、中小企業こそDX導入が必要となります。しかし導入には不安もあるでしょう。
この記事では、DXが必要とされる理由やメリット、具体的なDX化の方法を解説します。従業員に反対されたときの対処方法も紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
DXとは?言葉の意味を再確認
DXとは、IT技術を利用して、人々の生活をより良いものへ変えていくことです。デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略称として、DXという呼び名が使われています。
ビジネス分野でDXという場合は、IT技術で今までの仕事の進め方や組織のあり方を変えて、競争に有利な状態になることを指します。
なお、DXはあくまで目的を達成するための手段であり、DX化を目標にするべきではないことも知っておきましょう。
中小企業にDXが必要な理由
大企業だけでなく、中小企業もDXを行うべき理由について解説します。
- 業務効率化につなげるため
- 人手不足を補うため
- 他社との競争に負けないため
業務効率化につなげるため
あなたの会社では、「紙の書類に書かれた内容を従業員が手入力しているが、入力の間違いが多い」「チェックと修正に時間がかかっている」という悩みはありませんか。
DXを推進すれば、そもそも書類を見ながら手入力する必要はなくなります。書類をスキャンし、そこに書かれた文字を自動でテキストデータにすることが可能になるからです。
このように、DXは日常業務にかかっている余計な時間を減らして、業務効率化につなげることができます。
人手不足を補うため
人手不足により残業が慢性化している場合、DXの推進で解消できる可能性があります。
書類の手入力をなくすなどの業務効率化が進めば、日常業務にかかる時間は減ります。そのため、従業員の人数を増やさなくても、同じ量の仕事をやりきれるようになるでしょう。結果的に、残業の削減にもつながります。
他社との競争に負けないため
すでにDXに取り組んでいる中小企業は少なくありません。あなたの会社もDXを活用できないと、他社との競争に敗れる可能性があります。
DXの例の一つとして、需要予測システムが存在します。もしライバル会社であるA社が需要予測システムを活用していたらどうなるでしょうか。
あなたの会社が需要を予測できず、一時的な在庫切れに陥ったとします。すると顧客は、在庫があるA社で購入するでしょう。需要予測システムを活用して、必要な在庫を確保していたA社が売り上げをアップさせます。
このように、他社との競争に負けないためにも、DXの推進が必要です。
DX化で得られるメリット
DX化は、中小企業に3つのメリットをもたらします。
- 本来やるべき業務に集中できる
- ヒューマンエラーを減らせる
- 災害への備えになる
本来やるべき業務に集中できる
「毎日雑務に追われて、気がつくと1日が終わっている」と悩んでいませんか。
日々のルーチンワーク(日常的に同じことを繰り返す仕事)をDXで自動化すれば、作業ミスがないかのチェックや修正の手間もなくなります。
すると、空いた時間を本来注力すべき業務に使えます。新商品の企画や開発に十分な時間を使えれば、ライバル会社に差をつけるヒット商品が生まれるかもしれません。
ヒューマンエラーを減らせる
人間が作業をしていれば、どこかでミスが発生することもあるでしょう。しかし、小さなミスが大きな問題に発展する場合もあります。
従業員の確認不足により、顧客に不良品を送ってしまったら、信用を失うことにもなりかねません。
DXによる自動化を進めることで、ヒューマンエラーによる問題発生のリスクを低減することができます。
災害への備えになる
DX化する方法の一つとして、クラウド化があります。クラウド化を行うと、業務関係のデータをインターネット経由で専門業者のサーバーに保管できるようになります。
この仕組みを、災害への備えとして活用しましょう。もし災害でオフィスが被害を受け、パソコンが壊れてしまっても、データは専門業者のサーバーにあるため無事です。
災害に関するニュースを見て、BCP(事業継続計画)を立てておく必要性を感じることも多いかと思います。DXの推進は、災害への備えとしても役に立ちます。
DXの具体的な進め方
DX化の具体的な方法を、順番に解説します。自社だけで進められるか不安な場合には、DXが得意な専門業者に相談することをおすすめします。
自社の将来像を決める
DXはあくまで手段です。まずは、自社をこれからどんな形にしていきたいのかという将来像を考えましょう。
「県外の店舗数を増やし、5年後までに東京に進出したい」や「県外には進出せずに、地元の顧客との関係を大事にしたい」など、会社によって将来像は異なるはずです。
先に将来像を決めて、そこにたどり着くためにITツールを利用することを意識しましょう。
自社の現状と課題を把握する
将来像を決めても、まだ現状とのギャップがあるはずです。
そこで、現在の社内の状態を把握します。従業員の声も聞きながら、解決するべき課題を明確にしましょう。
例えば、ルーチンワークに時間を取られて、部下とのコミュニケーションを取れないと悩んでいる従業員はいませんか。他にも、会議の準備に時間がかかりすぎて困っている従業員もいるかもしれません。
従業員の声を取り入れずに、一人で決めてしまわないように注意してください。
DX戦略を立てる
現場の課題を洗い出して見ると、取り組むべき課題が複数出てくるはずです。どの課題をどんな順番で解決していくか、戦略を立てましょう。
多額の予算を必要とする課題に、今すぐ取り組むことは難しいかもしれません。
比較的少ない予算で解決できる課題から取り組むほうがスムーズです。例えば、書類をスキャンしてテキストデータ化できるOCRシステムなら、月額1万円程度から利用できます。
具体的にどんなツールを利用するかについては、専門業者に相談しながら進めると良いでしょう。
ITツールの選択と導入
課題解決に必要なITツールを選び、実際に導入します。
この工程を専門業者に任せきりにすると、予算や機能などの面で求めていたものと違うツールを導入することになるかもしれません。
専門業者はあくまで伴走者です。自社の従業員と協力し、DXに関する知識が足りない場合には必要な学習も行いましょう。そして、自社の課題は自社で解決するのだという意識を持って進めてください。
効果の検証
ITツールを導入したあとは、課題解決ができたかを検証します。まだ解決できていないなら、状況に応じた対応を考えましょう。
最初から完璧なDXを目指さずに、やりながら改善していく気持ちを持つことが大切です。
DX推進に反対意見が出たときの対処法
DXを進めようとした際、従業員から反対されたときの対処方法を紹介します。
相手を否定せずに話を聞く
反対意見が出る原因は、コミュニケーション不足にあるかもしれません。抵抗勢力と戦うという意識を持たずに、まずは話を聞いてみましょう。
DXに反対している従業員も、日々の仕事であなたの会社を支えてくれています。毎日多忙な状態で、さらに仕事を押しつけられるのではないかと心配しているのかもしれません。
相手の話を否定せずに聞き、日々の業務をより良くしていく方法を一緒に考える姿勢で話し合うことが必要です。
自社にDXが必要な理由を共有する
一般的な理由を押しつけるのではなく、将来像も含めて、なぜ自社にDXが必要かを伝えましょう。
DXの推進は、従業員にとって、残業や無駄な作業を減らせるメリットがあります。また、DXを進めなければ売り上げが低下し、従業員の雇用にまで影響を及ぼすかもしれないという危機感を共有することも方法の一つです。
DXをスムーズに進めるならプロに相談を
DXは、中小企業が競争の中で生き残っていくために必要な手段です。
しかしDX化を行い、メリットを実感するまでには多くの工程を乗り越える必要があります。
株式会社トントンでは、丁寧なヒアリングを実施し、解決策を提案しています。計画を立てる段階からサポートいたしますので、DXで悩んでいる場合にはぜひご相談ください。
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