2024.06.19
オフィスの音問題に悩んでいませんか?5つのリスクと有効な防音対策
企業のオフィスでは従業員の会話や電話の音、キーボードのタッチ音、通信機器や周辺機器の作動音など様々な音が響いています。オフィスで発生する様々な音問題に、悩んでいる企業もあるのではないでしょうか。音問題を放置したまま日常業務を行うのは良くありません。業務に支障をきたしたり、情報漏えいに繋がり企業価値の低下や、業績悪化の危険性があるからです。
この記事では、オフィスの音問題の原因や5つのリスクと、有効な防音対策などについて解説していきます。
オフィスの音問題は業務に様々な支障が出やすい
オフィス内では、たくさんの社員が働いています。従業員が日常業務に取り組むなかで、会話の音や機械音など様々な音が出ています。企業のなかにはオフィスの音問題に悩み、労働環境の改善を模索しているところも少なくありません。
デジタル化が進みWeb会議を定期的に行う企業も増えてきました。オフィスの騒音問題は業務に様々な支障が出る恐れがあるため、放置するのは良くありません。企業としては従業員の業務に支障が出ないように、快適な労働環境の提供ができるよう努め配慮することが大切です。
オフィスの音問題の原因
オフィスの音問題の原因は、下記のように様々なことが関係しています。
- ドアや窓の開閉や隙間の音
- エアコンや空調設備の音
- オフィスに使用されている素材の音
- 壁・床・天井の音
- 通信機器や周辺機器の音
- エレベーターやポンプなど機械類の音
- オフィス内の話し声
- 足音や生活音
- 屋外の騒音
オフィスで音漏れが起きるのは、「スキマ」・「音の通過」・「音の振動」の主に3つ要因によるものです。オフィス空間に隙間がある場合、スキマから音が通過することによって音漏れが起きます。音源が近いと大きな音が発生し遠ければ小さく伝わります。
音の振動によって音漏れが起きるケースもあります。壁・床・天井などの構造部や使用されている素材、エレベーターやポンプなど機械類、足音や生活音、ドアや窓の開閉などが関係しているケースです。
オフィスの音問題による5つのリスク
ここまでで、オフィスの音漏れは業務に様々な支障をきたす可能性があることや、原因についてお伝えしてきました。その他にも、音問題による5つのリスクがあります。
次の項目では、オフィスの音問題による5つのリスクをお伝えしていきます。
情報漏えい
オフィスでの音問題は情報漏えいのリスクを高めます。例えば、ミーティングルームや商談ルームでの会話が部屋の外に漏れれば、機密性の高い情報の漏えいが起きる可能性も否めません。顧客データが漏えいした場合、企業の信頼性は大きく損なわれ、ビジネスに悪影響を及ぼす可能性があります。
ビデオ会議時の騒音や反響音
リモートワークの増加に伴い、ビデオ会議は日常的なコミュニケーション手段になりました。オフィスでビデオ会議をする時は、騒音や反響音による音問題のリスクもあります。例えば、取引先の企業とのビデオ会議中に、自社の周囲の音がうるさいと嫌悪感を抱かれる恐れがあり、企業イメージの悪化に繋がります。
Web会議中に周囲の雑音が入り込むと、相手の声が聞き取りづらくなって何度も聞き返すことになるかもしれません。ビデオ会議時の騒音や反響音は、相手とのコミュニケーションの質を低下させ、業務に支障をきたします。
従業員の集中力や生産性の低下
オフィスで日常業務を行う従業員は、周りの音がうるさく感じると集中力や生産性の低下を招く恐れがあります。例えば、プロジェクトの締め切りが迫っている時や、複雑な作業に取り組んでいる時ほど、影響を受けやすくなりがちです。周囲の音の影響でプロジェクトの進行が遅れた場合、企業の売上に悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。
社内コミュニケーションの悪化
オフィスの音問題は、社内コミュニケーションの悪化に繋がる恐れがあります。例えば、電話を使用した業務連絡の時や、Web会議中に周りの雑音があると相手との意思の疎通が上手くいかないこともあります。
周りがうるさいオフィス環境ですと、社内コミュニケーションの質の低下や、チームワークや社内の雰囲気が悪化しやすいです。その結果、情報伝達の漏れやミスに繋がったり、一部の指示が聞き取れなかったりして誤解を招く可能性があるでしょう。
従業員の健康問題やプライバシーの侵害
オフィスで個人の会話が他人に聞こえる環境は、プライバシーの侵害と感じる人もいるでしょう。例えば、個人的な電話の内容が他の従業員に聞こえると、電話で話していた従業員はプライバシーが侵害されたと感じるかもしれません。
Web会議中の会話が周囲に聞こえてしまう場合も、注意しないと相手側のプライバシーを侵害する恐れがあります。また、オフィスで長時間にわたる音問題によって、従業員のストレスが増大して健康を損なう可能性があります。
オフィスの音問題に有効な5つの防音対策
音問題の原因が特定できたら、オフィス環境を改善させるために、防音対策を早急に実施することが大切です。次の項目では、オフィスの音問題に有効な5つの防音対策をお伝えしていきます。
サウンドマスキング
サウンドマスキングは、周囲の雑音や不快な音を遮断するために他の音で覆い隠す技術です。例えば、オフィス内に特別に設計された音を流すことで、人の話し声や電話の音などの騒音をマスキングします。サウンドマスキングによる防音対策は、オフィス内での会話のプライバシーを保護し、従業員の集中力を高めるのに役立ちます。
リモートワークの導入
オフィスの音問題の解決として、リモートワークの導入が効果的です。例えば、従業員が自宅で仕事ができれば、オフィスの騒音によるストレスや集中力の低下を防げます。リモートワークを導入すると、オフィス内の人の数が減り騒音が減少して、オフィス環境が快適になる可能性もあるでしょう。また、従業員のワークライフバランスの向上が期待できます。
音響パネルの設置
オフィスの防音対策として、音響パネルを設置すると音を吸収して、エコーや反響音を減少させることができます。例えば、会議室や壁・天井などに取り付けることで、オフィス内の騒音レベルを下げるのに有効です。音響パネルはオフィスのデザインに、溶け込むような製品も多いため、オフィスの見た目を損なわずに防音対策を行えます。
遮音材の使用
オフィス内に遮音材を使用するのも防音対策として有効です。遮音材は音の伝播を物理的に防止するものです。例えば、ドア・窓・壁・天井・床などに遮音材を設置すると、隣のデスクや隣の部屋への音の伝播を防げます。外部からの騒音の侵入や、オフィス内で発生する音漏れを防止するのに、遮音カーテンや遮音パネルの使用も効果的です。
オフィスレイアウトの見直し
オフィスのレイアウトを見直すことも、音問題の防音対策に有効な手段です。例えば、プリンターやコピー機などの機器を、作業スペースから離して、共有スペースにまとめて設置するなどです。また、個々の作業スペースに仕切りを設けてデスクの配置を見直したり、適切に配置したりすることで騒音の影響を最小限に抑えられます。
まとめ
オフィスの音問題は、従業員の生産性や健康を損なうだけではなく、企業イメージや業績にも影響を与える可能性があります。
- サウンドマスキング
- リモートワークの導入
- 音響パネルの設置
- 遮音材の使用
- オフィスレイアウトの見直し
オフィスの音問題に悩んでいる企業は、上記でお伝えした5つの有効な防音対策を実施するとオフィス環境の改善が期待できます。防音対策は自社のオフィスの状況や、ニーズに応じて適切に選択したり組み合わせたりすることが重要です。オフィス環境を改善して、従業員が快適に日常業務に取り組めるようにしていきましょう。
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