2023.08.19
VPNとは?仕組みやメリット・デメリットを徹底解説!
「VPNって何?」
「VPNの仕組みを知りたい」
こんな疑問を抱える企業様も多いのではないでしょうか。
新型コロナウイルス感染症の影響により、リモートワークを取り入れている企業も増えています。VPNを導入すれば、リモートワークでも情報漏えいリスクを防ぐセキュリティ対策が可能です。
本記事では、VPNの仕組みやメリット・デメリットについて解説します。VPNの仕組みを知りたい企業様は、ぜひ参考にしてください。
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1.VPNとは?
VPNとは、専用のルーターやソフトウェアなどを使用し、物理的に離れた場所にある拠点間を仮想的な社内ネットワークでつなぎ、通信の安全性を確保する仕組みです。会社独自のインターネット通信網ができるようになるため、セキュリティ性が高くなります。
VPNの仕組み
VPNはルーターの設置やソフトウェアをインストールすることで利用できます。通信には下記の3つの手順を踏まえているため、外部から通信内容を読み取られず、攻撃を受けにくいのが特徴です。
- トンネリング
- 認証
- 暗号化
トンネリングは、データの送信者と受信者の間に仮想的な通信経路を構築して、双方の拠点を接続する方法です。専用トンネルの中でデータのやり取りを行うことにより、外部からの不正アクセスを防げます。
ただし、外部からの不正アクセスを防ぐためにときにトンネルを作っただけでは、侵入して盗み見されてしまうかもしれません。第三者が送信者を偽り、トンネルを利用して偽のデータを送っている場合があります。
そのため、トンネルに入ろうとしている利用者が第三者ではないことを証明するためのに、「認証」が必要です。VPNの認証では、シングルサインオンが利用される場合があります。1組のIDとパスワードを複数のアプリケーションで統合的に利用できる仕組みです。パスワードの漏えいを防ぐことができます。
VPNはセキュリティが高いですが、認証を突破されたり、データを盗み見られたりするリスクを完全に防ぐことはできません。情報漏えい対策により、データを盗み見できないようにするためには、暗号化機能が必要です。暗号化すれば、認証が突破されてデータが漏えいしたとしても、解読できないようにしてセキュリティを高められます。
VPNでできること
VPNでできることは、主に下記の2つです。
- インターネット接続時のセキュリティを高めることができる
- スマホやWi-Fi接続で使用できる
VPNはインターネット接続時にセキュリティを高められます。何も対策をしなければ、悪意のある第三者によって情報を閲覧しやすい状態になっています。しかし、VPNを使用するとやり取りするデータを簡単に閲覧できないようにすることが可能です。
VPNは、ネットワーク接続全般に利用できるのでスマホやWi-Fi接続でも使用できます。
VPN接続を利用するシーン
ノートPCなどから社外の無料Wi-Fiに接続して、VPNを利用するシーンがあります。
たとえば、カフェなどの公衆Wi-Fiスポットは多くのユーザーが利用している通信スポットです。悪意のあるユーザーがWi-Fiを利用している人の通信を盗み見たりする可能性があります。セキュリティ対策が十分でないWi-Fiスポットにつなぐ場合は、VPNを使用するとよいです。
また、グローバルIP-VPNを使用すると海外拠点からも安全に接続することが可能です。ただ、アクセスできるWebサイトが制限され、通常の使用感とは状態が異なります。VPNを導入すれば、自国にいるときと同様にインターネットを利用して作業ができます。
2.VPNと専用線の違いとは?
専用線は、自社専用として設置するネットワーク回線であり、セキュリティが高く通信速度も安定しています。なぜなら、VPNと違って物理的に不特定多数のユーザーが利用することはないからです。ネットワークの安定性も確保できるので、動画など大容量データを安定して配信できます。
VPNと専用線の違いは、下記の表のとおりです。
項目 | VPN | 専用線 |
コスト | 安い | 高い |
通信の品質 | 回線の影響が大きい | 安定している |
セキュリティ | 高い | 非常に高い |
管理 | 手軽に運用できる | 専任者が必須 |
調達時間 | 比較的容易 | 専門的な知識が必要 |
可用性 | 高い | 非常に高い |
既存のネットワーク回線にセキュリティ対策を追加するVPNは、導入や維持管理は簡単にできます。また、セキュリティの高さや通信速度などの性能も優れています。
一方で、回線ごと新しく作る専用線は導入も管理も大変です。しかし、安全性や通信環境は非常に品質が高いです。目的や用途に合わせて選択するようにしましょう。
3.VPNの5つのメリット
VPNのメリットは、下記の5つです。
- リモートで社内ネットワークにアクセスできる
- セキュアな通信環境を構築できる
- 拠点間通信に必要なコストを抑えられる
- 専門的な知識や技術がいらない
- コストを抑えてセキュリティを高められる
ひとつずつ見ていきましょう。
リモートで社内ネットワークにアクセスできる
VPNの最大のメリットは、リモートで社内ネットワークにアクセスできることです。VPNであれば、PCやモバイル端末からアクセスが可能です。通信内容が暗号化されているので、社外からでも安心してネットワークにアクセスができます。
リモートワークで働くことを実現させるには、VPN接続が必要になります。
セキュアな通信環境を構築できる
VPNには、セキュアなアクセスをするためにセキュリティ技術が採用されています。セキュリティ技術は、下記のとおりです。
- トンネリング
- 暗号化
- カプセル化
VPNには、通信内容の覗き見から守る「暗号化機能」やセキュアなアクセス経路を確保する「トンネリング機能」が搭載されており、安全な通信環境でデータ通信を行うことが可能です。
サイバー攻撃に対する事業継続計画にもVPNは有効です。ただし、VPNの機器に脆弱性があると攻撃される可能性があります。脆弱性を狙って攻撃されるのを防ぐには、定期的なアップデートや保守を行い、安全な通信環境を維持することが必要です。
拠点間通信に必要なコストを抑えられる
VPNは、自社と拠点間の通信しかできない専用線と比較して、コストを抑えながらセキュリティ対策が可能です。専用線は新たな回線の敷設が必要になり「基本回線使用料」「配線設備使用料」「装置使用料」などの費用が発生します。専用機材の導入や維持費用が高額であり、機器の調達や工事内容により導入に時間がかかります。
一方で、VPNはルータやソフトウェアの設定だけで通信環境を構築できるので専用線と比較すると低コスト・短期間で導入が可能です。
専門的な知識や技術がいらない
VPNの導入には、専門的な知識や技術が必要ありません。
たとえば、専用線の場合は回線の運用のために、データ通信に関する専門的な知識や技術が必要になります。自社にエンジニアがいなければ、新たに雇用するか、外部に委託しなければなりません。
しかし、VPNの場合は導入から保守管理までを事業者に一任できることが多いです。そのため、自社にエンジニアがいなくてもスムーズにVPNの導入ができます。導入から保守管理までの作業のために、エンジニアを雇用する必要がないので人件費を抑えられるメリットがあります。
VPNは、専門的な知識や技術がいらないので、短期的な利用でもよいので試しに導入してみましょう。
コストを抑えてセキュリティを高められる
VPNは、自社の専用線を設ける場合と比較して、安全なネットワーク接続を比較的安価に実現できるメリットがあります。
「コストを抑えやすいVPN」は、主に下記の2つです。
- インターネットVPN
- エントリーVPN
インターネットVPNを使えば、既存のインターネット回線を利用できるので大幅にコストを抑えられます。また、安全性の高いクローズドな回線を使用したいときには、既存の回線を使用するエントリーVPNであれば、コストを抑えることが可能です。
コストを抑えながら、セキュリティを高めたい場合にはVPNを導入しましょう。
4.VPNの2つのデメリット
VPNのデメリットは、下記の2つです。
- 通信速度が遅くなることもある
- 情報漏洩のリスクがゼロにはならない
ひとつずつ見ていきましょう。
通信速度が遅くなることもある
VPNのデメリットは、通信速度が遅くなることです。仮想ネットワークを構築するVPNは、公衆のインターネット回線を使用するため、利用時間帯や混雑状況により通信速度が低下する可能性があります。導入しているVPNサービスの種類や機器の性能、利用者数やデータ量などで通信速度が変わります。
VPN導入前に通信速度の安定性が高いインターネット回線であるか確認しましょう。
情報漏えいのリスクがゼロにはならない
セキュリティ性の高い通信が利用できるVPNでも情報漏えいリスクがないわけではありません。たとえば、VPNの初期設定を間違えてしまうと、情報漏えいにつながる可能性があります。また、接続するVPNの種類、利用する機器の脆弱性などに注意すべきです。
セキュリティ対策を意識しながら、設定をしましょう。
5.VPN4つの種類
VPNには主に4つの種類が提供されており、会社の仕組みや実現したいことによって方法を選ぶ必要があります。VPNの実施方法は、下記の4種類です。
- インターネットVPN
- IP-VPN
- エントリーVPN
- 広域イーサネット
ひとつずつ見ていきましょう。
インターネットVPN
インターネットVPNは、既存のインターネット回線を活用した、導入しやすいVPNです。拠点間にVPNルーターを設置後、既存のインターネット回線を暗号化すれば導入できるので回線を増やさずに、コストを最小限に抑えられます。
ユーザーの利用状況に応じて通信速度が変わるため、インターネット回線が混み合っているときは通信速度が低下しやすいのがデメリットです。また、オープンな回線であるので、不正アクセスなどのリスクが生まれます。
IP-VPN
IP-VPNは、通信事業者が提供する専用線の閉域IP網を利用し、ネットワークを構築する接続方式です。通信事業者と契約者のみが利用できる閉じた回線であり、暗号化せずにセキュアな通信ができます。
IP-VPNはある程度の通信帯域も確保されていて、安定した通信を行えますが、コストが高くなりやすいのがデメリットです。
エントリーVPN
エントリーVPNは、インターネットを利用せず、比較的低コストで利用できるブロードバンド回線と閉域網を使い、ネットワークを構築します。特定のユーザーしか利用できない閉域網であるため、インターネットVPNよりもセキュリティが高いのが魅力です。
しかし、帯域保証などがなく、回線の混雑状況により通信速度が遅くなるデメリットがあります。
広域イーサネット
広域イーサネットは、通信事業者が提供する閉域網を利用するVPN接続方法です。IP-VPNとは使用できるプロトコルが異なり、広域イーサネットはマルチプロトコルに対応しています。
多くのルーティングプロトコルの設定ができ、カスタマイズが自由にできるのが魅力です。広域イーサネットは自由度が高いため、複雑な設定ができる技術があれば、自社に合った高品質のネットワーク構築ができます。
ただし、保守や運用は利用企業が行うのでネットワークに関する専門知識が必要です。
6.まとめ◆VPNでセキュリティ強化
本記事では、VPNの仕組みやメリット・デメリットについて解説しました。
VPNは、専用のルーターなどを使用し、物理的に離れた場所にある拠点間を仮想的な社内ネットワークでつないで通信の安全性を確保する仕組みです。
VPNのメリットは、リモートで社内ネットワークにアクセスできたり、コストを抑えながらセキュリティ対策ができたりすることです。しかし、セキュリティ性の高い通信が利用できるVPNでも情報漏えいにつながる可能性があるため注意する必要があります。
企業様は、VPNの仕組みについて理解を深めて導入を検討してみましょう。
社内データの管理方法に不安はありませんか?
もしも今現在、
- 非常時に備えた社内データの管理ができていない
- オンライン、IT、ペーパレスなどよくわからない
- デジタル化の波に遅れないよう、社内の体制・仕事のやり方を見直したい
上記のようなお困りごとがありましたら、トントンへご相談ください。
株式会社トントンでは、OA事務機器の事、ファイル管理やネットワーク構築、ネットワークセキュリティ、ペーパレス化の検討など、オフィスにまつわる環境整備やデジタル化をサポート。現在の課題をヒアリングしたうえで、貴社の予算や要望に合わせた最適なプランニングを行います。
「こんなことも相談できるのかな?」といった些細なお困りごとでも構いません。まずはお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。
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