2024.04.24
フリーWi-fiで仕事をする危険性とは?やってはいけない4つのことや安全な通信方法を解説
スマホやパソコン、タブレットなどのデバイスを、外出先でインターネット接続できる「フリーWi-Fiスポット」が増えてきました。不特定多数のユーザーが利用するフリーWi-Fiを使って仕事をする場合、企業情報や個人情報の漏えい被害や様々なセキュリティリスクがあるので注意が必要です。フリーWi-Fiを利用するなら、どのような危険性があるのか理解すると共に、安全対策を徹底して行うことが大切です。
この記事では、フリーWi-Fiで仕事をする危険性や、やってはいけないこと、フリーWi-Fi以外の通信方法などについて紹介していきます。
フリーWi-Fiで仕事をする危険性とは?
ホテルや飲食店でフリーWi-Fiを提供していて、Wi-Fiの「SSID:〇〇 PASS:〇〇」が開示されているのを、見たことがある人もいるのではないでしょうか。
SSIDとパスワードがオープンになっているフリーWi-Fiを使用すると、悪意のある第三者から下記のような被害を受ける恐れがあります。
- 企業情報や個人情報の漏えい
- コンピューターウイルス感染
- クレジットカード情報の漏えい
- 様々なオンラインサービスのID・パスワードの漏えい
- メールアドレスやメールアカウントの漏えい
- SNSアカウントの乗っ取り
- 危険なWebサイトへの誘導
- デバイスの遠隔操作
フリーWi-Fiはコンビニエンスストア、図書館、飲食店、ホテルなど色々なスポットで提供しています。無料や有料のフリーWi-Fiがありますが、費用がかかるからと言って安全とは限りません。
不特定多数のユーザーが自由に利用できる仕組みになっているため、悪意のある第三者から使用しているデバイスに不正アクセスされたり、企業情報や個人情報が盗まれたりする危険性があります。
無料フリーWi-Fiでやってはいけないこと
ビジネスパーソンが外出先でフリーWi-Fiをデバイスに接続して仕事をすることは、企業情報や個人情報の漏えいの他、オンライン上で様々な危険性があることをお伝えしてきました。無料・有料のフリーWi-Fiがあるのですが、特に無料で利用できるネットワークは危険性が高いので、どのような行動が危ないのか理解を深めておくことが大切です。
本章では、無料フリーWi-Fiでやってはいけないことを解説していきます。
- 暗号化されていない(鍵マークがついていない)Wi-Fiを使ってしまう
- ログインが必要なページにアクセスをしてしまう
- 個人情報を含むアプリを使ってしまう
- クレジットカード情報を入力してしまう
- 正体不明のWi-Fi電波の発信元に接続する
- デバイスを無料フリーWi-Fiに常時接続を許可する
1.暗号化されていない(鍵マークがついていない)Wi-Fiを使ってしまう
フリーWi-Fiには、ネットワークが暗号化されているものと、されていないものがあります。暗号化されていない(鍵マークがついていない)Wi-Fiを使ってしまうと、悪意のある第三者からの被害を受ける危険性が高まります。
「鍵マーク=パスワードが設定済み」という意味があり、利用者制限をかけている状態です。暗号化はセキュリティ対策の1つで不特定多数が使用できないため安全性が高いです。
2.ログインが必要なページにアクセスをしてしまう
フリーWi-Fiの利用時は、ID・パスワード情報を入力するようなログインが必要なWebサービスにアクセスするのは避けた方が良いでしょう。ログインが必要なページにアクセスしてしまうと、悪意のある第三者の手によってID・パスワード情報などの個人情報が盗まれる危険性があります。無料のフリーWi-Fiを使う時は、Webページの閲覧程度にしておきましょう。
3.個人情報を含むアプリを使ってしまう
アプリのダウンロードや使用時に、個人情報を登録するものも多いです。ニックネームやメールアドレスだけの入力で済むものから、本名や住所などの入力が必要なものなど、個人情報の登録内容はアプリごとに違いがあります。
フリーWi-Fiにデバイスを接続して、個人情報を含むアプリを使うと、悪意のあるユーザーから盗まれる危険性があるので避けた方が良いでしょう。
4.クレジットカード情報を入力してしまう
オンライン上で個人情報の漏えい被害が多いケースが、悪意のある第三者によるクレジットカードの不正利用です。クレジットカード情報をフリーWi-Fi利用時に安易に入力してしまうと、個人情報が盗まれるだけではなく、勝手にクレカを使われて、通販サイトで不正決済が行われる危険性があります。
5.正体不明のWi-Fi電波の発信元に接続する
無料フリーWi-Fiは不特定多数のユーザーが利用できるため、悪意のある第三者から狙われやすいです。悪意のある第三者によっては、わざと無料フリーWi-Fiを設置して利用者の情報を盗もうとくわだてている場合があります。
空港、カフェ、デパートなどでも、安全なWi-Fi電波のように見せかけている場合もあるため注意が必要です。利用者は発信元が正体不明のWi-Fi電波の場合、安易に接続をしないようにしましょう。
6.デバイスを無料フリーWi-Fiに常時接続を許可する
デバイスは無料フリーWi-Fiを利用して、インターネットに接続する必要がなければ安易に繋がないほうが良いです。無料フリーWi-Fiに常時接続していると、気付かない間に悪意のある第三者が設置したWi-Fi電波に繋がり、個人情報を盗まれる危険性があるからです。デバイスをインターネットに接続する必要がない時は、Wi-Fi機能をオフに切り替えて、常時接続を許可する設定にしないようにしましょう。
フリーWi-Fi以外の方法でできるネット接続
ここまででフリーWi-Fiの危険性や、やってはいけない行動について解説してきましたが、外出先でネットワークを利用するならフリーWi-Fi以外にも選択肢がたくさんあります。
次章では、フリーWi-Fi以外で、仕事をする際の6個の安全な利用方法を紹介していきます。
- テザリング
- モバイルWi-Fi
- VPN
- 有料の公衆無線LAN
- 格安SIMの利用
- SIM内蔵PCの利用
1.テザリング
お使いのスマホによってはテザリング機能を契約して利用可能な人もいるでしょう。ノートPCやタブレットをテザリングすると、端末経由でネットワークに接続できるので、フリーWi-Fiを使用するより安全です。
2.モバイルWi-Fi
外出先でデバイスをインターネットに接続して仕事をするなら、携帯用のモバイルWi-Fiを使うのも、悪意のある第三者からの被害を防ぐのに効果的です。
モバイルWi-Fiは自身で通信サービス事業者と契約して使う物なので、フリーWi-Fiと異なり利用者制限がかけられています。SSIDと暗号化キーが第三者の手に渡らない限り、他人に使われることが無いため、セキュリティレベルが高いです。
3.VPN
インターネット接続を暗号化する手段として、VPNを導入すれば通信を暗号化でき安全性が高まります。VPNは一度別のサーバーを介して、通信内容を外部からわからないようにする接続方式ですが、導入には専用アプリのダウンロードが必要です。無料と有料のVPNがあります。セキュリティリスクを最小限にするためにも、有料のVPNを利用した方が良いでしょう。
4.有料の公衆無線LAN
フリーWi-Fiは携帯電話会社や街中のWi-Fiスポットで一部申し込みをすることで利用できる、有料の公衆無線LANがあります。例えば、携帯電話会社以外で有料の公衆無線LANは「ギガぞうWi-Fi」・「UQ Wi-Fi」・「Wi2 300」などです。事前に登録をしないと利用できないため、無料のフリーWi-Fiを利用するより危険性は少ないでしょう。
5.格安SIMの利用
企業のデジタル化が進み、外出先でスマホやタブレットをネットに接続して、業務を行うビジネスパーソンも増えています。LTE版のタブレットや、スマホに格安SIMを挿入して、インターネットを利用するとフリーWi-Fiを使うよりも安全性が高く、携帯電話会社の契約よりも利用料金を抑えることが可能です。
6.SIM内蔵PCの利用
ノートPCを外出先で使う場合も、SIM内蔵PCであればスマホのようにWi-Fi電波が無い状態でも、ネットワークに接続して仕事ができます。携帯電話会社やMVNO事業者との契約が必要です。各通信事業者の契約プランによって、通信速度やデータ容量に違いがあるので、業務に最適なものを選ぶようにしましょう。
フリーWi-Fiを仕事で利用することは禁止しましょう
フリーWi-Fiは無料、有料のどちらもあり不特定多数のユーザーが利用できるものです。コンビニエンスストア、図書館、飲食店、ホテルなど色々なスポットで提供しています。利便性は高いですがセキュリティ面で安全性は高くありません。あらゆるセキュリティリスクに晒されていると言っても過言ではないでしょう。
特にビジネスでフリーWi-Fiを利用するのは注意が必要です。悪意のある第三者によって、企業情報や顧客の個人情報などの大切なデータが漏えいする恐れがあるからです。情報漏えいさせてしまうと、企業の社会的信用や企業利益の低下を招く危険性があります。
最悪の場合は顧客離れや業績悪化により、経営危機に陥るかもしれません。フリーWi-Fiを仕事で利用せずに、強固なセキュリティを確保している回線事業者と契約することをおすすめします。
まとめ
ビジネスパーソンが外出先でフリーWi-Fiを利用して仕事をすると、大切な企業情報や個人情報の漏えい、悪意のある第三者から様々な被害に遭う危険性があります。フリーWi-Fiにデバイスを接続する時だけではなく、Webサイトの閲覧時にも、ネットワークの暗号化の有無を理解しておくのは大切です。
例えば、Webサイトを閲覧した時にURLの先頭が「http://」なら暗号化していません。フリーWi-Fi以外の手段で、ネットワークに接続したり暗号化された「https://」から始まる、アドレスのWebサイトだけ利用したりするようにしましょう。
今一度社員のオフィス外でのインターネット利用について見直してみてください。
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