2024.11.28
Wi-Fi周波数の基礎知識|違いや効果的な使い分けを解説
Wi-Fiは無線LANとも呼ばれており、通信の速度や特性が周波数帯域によって異なります。有線LANと異なりケーブル配線が不要なため、インターネットが届く範囲内であれば、設置場所やデバイスの移動が自由です。
現在、多くの家庭やオフィスで欠かせない通信技術です。利便性はもちろん、高速化、安定化、セキュリティ強化など進化し続けています。新しい規格への対応も進んでいます。用途や環境に応じて、有線LANと併用することで、さらに快適なネットワーク環境を構築できます。
この記事では、Wi-Fiの基本的な周波数帯域に加え、2.4GHz、5GHz、6GHz帯の違い、効果的な使い分けなどについて解説していきます。
Wi-Fiの周波数帯について
Wi-Fiには主に3つの周波数帯があります。2.4GHz帯、5GHz帯、そして最近登場した6GHz帯です。各周波数帯域は「通信速度」、「電波の到達範囲」、「干渉の影響」などに違いがあり、最適な周波数帯を選ぶことによって、ネットワークのパフォーマンスを最大化できます。
無線LANの周波数帯については、今までは2.4GHz帯と5GHz帯が主流でした。近年では、6GHz帯も使われ始めています。Wi-Fi 6E対応機器を使うと、混雑しない6GHz帯域を活用できるため、今後さらに快適なネットワーク環境が期待されています。
Wi-Fiがあれば、オフィス内のどこからでもインターネットに接続できるため、場所を限定せずに業務を進められるようになります。社員同士のコミュニケーションの活性化や、迅速な情報共有に繋がる可能性があります。
業務においては、生産性や業務効率化の向上が望めるでしょう。法人向けのプランや、業務用の無線LAN機器の導入がおすすめです。大人数が同時に快適に接続でき、セキュリティも強化されるため、自社の目的やニーズに応じた柔軟なネットワーク環境の構築が可能です。
オフィスで無線LAN接続時に通信速度や通信の安定性に不満を感じた際は、使用している周波数帯を確認して適切な帯域に切り替えることが改善策となります。無線LANの環境ではデータが電波に乗って送受信されます。企業の機密情報や個人情報などの漏えいリスクが高まるので注意が必要です。
Wi-Fiの周波数の違い
無線LANはインターネット接続自体を提供するものではなく、LAN内でデータ通信を行う技術を指します。複数の周波数帯域が存在しており、無線LANの登場から通信速度や、安定性が大幅に向上してきました。
次の項目では、Wi-Fiの周波数の違いについてお伝えしていきます。
2.4GHz帯
2.4GHz帯は、Wi-Fiをはじめとする無線通信で最も一般的に使用されている周波数帯の一つです。この帯域は、Wi-Fi以外にもBluetoothや電子レンジ、ワイヤレス電話など、さまざまなデバイスでも利用されているため、非常に多くの機器が同じ周波数帯を共有しています。そのため、2.4GHz帯は他のデバイスからの干渉を受けやすく、通信の安定性に影響を与えることがあります。
5GHz帯
5GHz帯は、Wi-Fiの通信において使用されるもう一つの主要な周波数帯で、2.4GHz帯と比べて通信速度が速く、干渉が少ないため、特に高速インターネットを活用したい環境や、接続するデバイスが多い場合に適しています。
6GHz帯
6GHz帯は主流のWi-Fi規格、「Wi-Fi 6E」で利用される新しい周波数帯です。5GHzよりもさらに広い帯域幅を持ち、多くのチャンネルを利用できるため、混雑が少なく高速かつ安定した通信が可能です。
例えば、「Wi-Fi 6E」では、理論上最大9.6Gbpsの速度が実現可能です。Wi-Fiは新しい周波数帯の6GHz帯を利用できます。従来の2.4GHzや5GHz帯よりもスムーズな接続が可能になりますが、まだ対応可能なデバイスは少ないです。
Wi-Fiの周波数の効果的な使い分け
多くの無線LANルーターは、2.4GHzと5GHzの両方を同時に発信しています。接続時にSSID(ネットワーク名)から、選択するだけで切り替え可能です。最近のルーターには「バンドステアリング」機能が搭載されており、この機能によって、ルーターが自動的に最適な周波数帯に切り替えてくれます。
周波数帯を効果的に使うためには、利用シーンや環境に応じた選択が必要です。例えば、建物内や障害物が多い場所での使用には、2.4GHz帯が適しています。この帯域は障害物に強く、広い範囲で安定した通信が可能だからです。
5GHzは2.4GHzに比べて、利用者はあまり多くありません。チャンネル数が多いため、混雑しにくく安定した通信と高速通信が可能です。例えば、インターネットや動画視聴、オンラインゲームなどの利用に最適です。アパートやマンションなど、多くのWi-Fiネットワークが存在する環境では、5GHz帯を使用するのが有効です。
さらに混雑が少なく高速通信が可能な周波数帯が、Wi-Fi 6Eから対応した6GHzです。例えば、大容量のデータのやりとり、Wi-Fi 6Eや最新規格のWi-Fi規格(Wi-Fi 7)をサポートするデバイスとの接続が容易になります。
高速な通信を重視する場合や、近距離でのデータ転送を行う場合は、5GHz帯や6GHz帯が適しています。オフィスでのビジネス利用の場合は、有線LANの方が良いかもしれません。無線LANの方が利便性に優れていますが、複数のデバイスを使用したり、大量のデータのやり取りをしたりする必要があるため、有線LANの方が通信速度が速く安定しているのでおすすめです。
まとめ
Wi-Fiの周波数帯は広範囲で安定した通信には2.4GHz、高速通信には5GHz、さらに高度な通信環境には6GHzがおすすめです。6GHz帯の電波は、都市部などの高密度エリアに限られています。まだまだ受信できる範囲が狭いですが、Wi-Fi 6EやWi-Fi7は、今後、急速に普及していくことが予想されます。快適なインターネット環境を構築するためには、自社の目的やニーズに合った契約プランと通信機器、周辺機器の導入が大切です。それを踏まえたうえで、オフィスの状況に応じた周波数帯の選択と、適切なルーター設定を行うようにしましょう。
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