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IT環境(工事)

2024.11.22

有線LANと無線LANの速度はどっちが速い?メリット・デメリットを比較

インターネットにパソコンやタブレット、スマホなどのデバイスを接続するには、有線LANと無線LANの2つの選択肢があります。ビジネスで効率的なインターネット環境を構築するのであれば、それぞれについて理解を深めておくことが大切です。

本記事では、有線LANと無線LANの基本的な知識や、メリット・デメリットなどについて解説していきます。

有線LAN

有線接続は、デバイスとルーターをLANケーブルで直接接続する方法です。ケーブルを介して直接データをやり取りするため、通信速度が速く、安定性も高いのが特徴です。例えば、現在の最新のケーブル規格である「CAT8」を使用すると、理論上最大40Gbpsの速度が実現可能ですが、これは一般には普及していません。一般家庭に普及しているのは「CAT6A」です。CAT6Aケーブルでは、最大10Gbpsの通信が可能です。

有線LAN接続は、無線LANと比べて電波干渉を受けにくく、不正アクセスのリスクが低いため、セキュリティ面でも優れています。オフィス環境でインターネットを接続するのであれば、複数のデバイスや、大容量データのやり取りを必要とします。

そのため、高い安全性や通信の安定性、高速通信が必要になるので、多くの企業でインターネットの接続方法として主流です。一度配線を完了すれば、メンテナンスはほぼ不要です。ただし、配線ケーブルの断線や経年劣化には注意しなければいけません。

無線LAN

無線通信を使用して、デバイスとルーターを接続する方法がWi-Fiです。ケーブルを使用しないため、利便性が高く、多数のデバイスを同時に接続する際は便利です。電波範囲内であれば、場所を限定せずにインターネット接続可能で、移動の自由度が高いです。

主に2.4GHz帯、5GHz帯、最新の6GHz帯という3つの周波数帯があります。

低周波数の2.4GHz帯は、電波が遠くまで届き、障害物にも強いので、ルーターから離れた場所でも比較的安定して接続できます。ただし、最大通信速度は600Mbps程度で、5GHzや6GHzには劣ります。

5GHz帯はWi-Fi専用で、家電製品の影響を受けにくいため、安定した接続が可能です。

6GHz帯は、最新のWi-Fi規格「Wi-Fi 6E」で使用される周波数帯です。これにより、より広い帯域幅を確保でき、チャンネルの数も増えるため、混雑が少なく、高速で安定した通信が実現します。

たとえば、「Wi-Fi 6E」を使うと理論的に最大9.6Gbpsの速度が可能です。6GHz帯は2.4GHzや5GHzよりも混雑が少なく、より高速で安定した接続が期待できますが、現時点では対応するデバイスが限られています。

有線LANの方が通信速度が速く安定感もある

有線LANは、通常、高速で安定した通信を提供します。ケーブルを使用する有線接続は、無線LANよりも信号の干渉や減衰が少なく、安定性や最大速度において優れています。

一方、Wi-Fiは電波を利用します。周囲の環境や他の電波との干渉によって、通信速度の不安定さを招きます。Wi-Fiは技術進化により高速化していますが、依然として有線LANに比べると遅延や安定性で差が出ることがあります。

無線LANでも最新のWi-Fi規格である、「Wi-Fi 7」は、以前の規格に比べて大幅に通信速度の向上が実現しています。特定の条件下では、有線接続に勝るとも劣らない位の通信速度を提供することもあります。具体的には従来のWi-Fi 6の最大通信速度9.6Gbpsと比べて、約5倍の46GbpsをWi-Fi 7では実現可能です。どちらを選ぶべきかは、使用環境や目的に応じて決めると良いでしょう。

有線LANと無線LANを比較

有線LANと無線LANは、それぞれ異なる利点と欠点を持っており、使用用途や環境に応じて適切な選択が求められます。具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのか、疑問に思うのではないでしょうか。

メリット・デメリットを、わかりやすく下記の表にまとめました。

メリット デメリット
有線LAN ・高速で安定した通信が可能
・セキュリティが高い
・電波干渉を受けにくい
・設置場所が限られ、配線が必要
・ケーブルの取り回しが面倒
・ 設置場所によっては配線工事が必要
無線LAN ・配線不要で設置が簡単
・複数デバイスの同時接続が可能
・電波が届く範囲内で自由に使用可能
・通信速度や安定性が環境に左右されやすい
・セキュリティリスクが高い
・電波干渉や障害物によって通信品質が低下する

有線接続は、安定した高速通信が求められる場面や、セキュリティ面で優先される状況に最適です。一方で、設置場所や柔軟性は制限されます。

Wi-Fiは設置の自由度や利便性を重視する場合に適しており、複数のデバイスを同時に接続する際に便利です。ただし、通信速度やセキュリティ面では注意が必要です。

コストはかかりますが、両方を組み合わせて使用することで、広範囲かつ安定した接続を実現できます。これにより、用途に応じて最適な接続方法を選ぶことができ、ネットワークの信頼性向上やデバイス運用の効率化にも繋がります。

まとめ

インターネットを利用する際は、使用環境や目的によって、有線LANと無線LANを使い分けることがおすすめです。例えば、高速かつ安定した通信が求められるビジネス用途には有線LANが適しています。デバイスを自由に移動させたい、配線を避けたいなどの利便性や柔軟性を重視する場合には、Wi-Fiが適しています。上記でお伝えした、違いやメリット・デメリットを参考にして、最適なネットワークの接続方法を選択しましょう。

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